INTERVIEW前検インタビュー
2024.12.28
12月30日ウィンチケットミッドナイト競輪(FⅡミッドナイト)
◆今節のレース展望!
今節の競走得点トップは、YouTuberとしても有名な地元の守谷陽介。今期の優勝は1回だけだが、決め脚シャープなタテ型。ムードメーカーでもあるし、今期最終戦を優勝で締め括りたい。来期もA級だが、今期はS級の点数を取れている。中国で村上竜馬、地元同士の山崎駿哉、中四国で和泉尚吾と連係する。
来期S級に復帰する伊藤正樹も安定感は抜群。大ギヤ有利な時代で、回転力を活かして、軽いギヤで戦っている。元々、ガツガツした選手ではないし、キレで勝負。中部の自力選手が手薄で、好位確保からの伸び勝負だろう。
遠征陣では徹底先行の土田栄二、一発屋だが福島の緑川修平は予選を突破したい。
九州は甲斐俊祐を先導役に名川豊がガード役。今期の甲斐は8月開催の地元別府の優勝が1回のみだが、仕掛けは早い。来期は初のS級で徹底先行として売り出すだろう。
チャレンジは“BIGMAN”で有名な話題の藤井優希が参戦。ビッグマウスであるが、その競走内容は先を見据えている。単なるエンターテイナーでないところが素晴らしい。デビューしてから優勝は2回しかないが、徹底先行で売っている。そのライバルとなる同期は藤田祐大、梅沢忠秀、森柾斗。梅沢はサラブレッドであり、森は前回の岸和田で初優勝。藤田は欠場期間が長かったが、前回のいわき平で復帰して決勝7着だった。
◆A級特選インタビュー!
守谷陽介=山崎君。彼は兄弟子(石丸寛之)の弟子だから、いつも以上に頑張ってくれるでしょう。前期の最後に2人で決勝進出。そこで内抜きで失格して、S級の点数がダメになってしまった。そのリベンジの意味合いも今回はありますね。流れが悪い時に、どう、自分で打破できるかが、大切になりますね。
伊藤正樹=単騎で決めずに。高知が終わり、中1日の追加だから、帰らず、こっちにいた。名古屋ダービーの選考期間が1月まで。賞金順位で決まるし、1円でも多く稼ぎたい。多分、吉田敏洋や、山内卓也も同じ状況だと思う。最後の地元G1の可能性もあるので。
村上竜馬=割り切って、地元勢とは別線で。3番手は回れないし、僕が先頭と言うのもおかしいので。基本的に玉野は、いつも相性が良いですね。
甲斐俊祐=自力。来期は初のS級で、いきなりが地元別府での開催。だから、調子を上げておきたいですね。今期のS級の点数は取れている。
和泉尚吾=単騎で自力。村上さんからの勧誘もあったけど、今の状態だと迷惑をかけてしまうので。前橋での落車が酷くて、仕上がっていないから。ただ、来期が初のS級。その前に走っておきたいので。
名川豊=九州ラインで甲斐君の番手へ。直前で中村雅仁さんが欠場だし、本当は3番手と思っていた。来期はS級に復帰するけど、今期は失格があるので。
山崎駿哉=自力。88点しかないし、予選スタートを覚悟していた。だから特選シードは大きいですね。中2週間空いて、練習での感触は良かった。地元だし仕上がっていると思う。
◆地元選手インタビュー!
合地登汰=前期は70点を切っていたけど、今期は取る事ができたので。ポツリ、ポツリだけど、決勝にも乗れている。前回の地元戦は1月で4着、3着、2着で優出出来なかった。今回は乗りたいですね。古川さんが前でも良いと言ってくれたけど、年齢的なものもあるし地元戦。丁重にお断りさせてもらいました。前で自力勝負。
太田良政=BIGMANの番手かなと思ったけど、後ろは隅田君と長谷さんですか。徹底先行の番手の方が良いけど、森君も強い選手なので。3番手はあるけど、番手は初めて。腰痛で2ヶ月ぶりの実戦だけど、それは問題ないです。
長谷俊昭=59歳にして、初のチャレンジ戦。新人相手だし、きつかったですよ。1着も取る事ができなかったので。BIGMANの3番手だし、逃げてくれそうですね。勝ち上がれる様に。
松下綾馬=前回の名古屋で久々に優出できた。準決は1着だったし、調子は上がっていると思う。当面の敵は先行して強い伊早坂さんですね。負けない様に自力勝負。
星島太=松下君とは初連係。僕も前橋ミッドは着より良かった。だけど、最終日はクリップバンドが外れて、再発走。ファンや関係者に迷惑をかけてしまったし申し訳ないですね。
守谷陽介=佐世保記念で行われた、レインボーファイナルは予備だった。だから現地迄行き、すぐに帰ってきた。その代わりに、面白いYouTubeの動画も撮影できました。
山崎駿哉=直前になり、かなりの選手が入れ替わった。期末でなければ88点だし、普通なら特選には乗れない。これで点数アップにもなるし、ツキもある感じですね。
◆番外編・グランプリ毒舌予想!
古性優作=いつも書いているが、ワッキーの番手は優勝に一番近い位置だが、最も遠い位置でもある。普通、確率論から言っても、同じメンバーで10回走れば、7回は古性の優勝。後の1回がワッキーで、残りの2回が他の選手だと思っている。競輪場入りした時も、オーラがあり、いつものサングラスに、チョッピリのジョークを含めて、ピリピリ感もなく自然体だった。理想はワッキーとのゴール前勝負だが、万が一、不発の時は体が勝手に反応するだろう。それが“最高傑作”とも言える弥彦の親王牌でのV。あんな芸当を出来るのは古性と言う男しかいない。競輪界を背負っている責任感は当然あるが、今年のいつからか、ちょっとした心の遊び心を我々に見せてくれる様になった気がする。それがエッジが効いたコメントにもなり、頭の回転力の鋭さにも直結している。
平原康多=神山雄一郎は引退する迄、グランプリは万年2着のイメージで手にする事が出来なかった。平原も大きなG1には縁がなく、全盛期を過ぎたかもしれない、この年に、ダービー王に君臨した。持っていない男と思う時期もあったが、競輪の神様も見捨てはしなかったと言える。やはり、関東の記者としては、“平原中心の関東の競輪”であって欲しいし、獲って欲しいと思っている。今回は14回目の挑戦で準優勝が2回。これだけ連続して落車していれば、普通は厳しい。ただ、競輪の神様は、試練を与えて、最後に御褒美を与えるのではないか。眞杉が単純に8番手の展開はない。このメンバーで古性の内に行ける根性と技術の持ち主は平原しかいない。
郡司浩平=ビッグレースで、古性と絡み、何度も痛い目に合っている。北井、松井、深谷といるから番手を回っているが、本当は綺麗な捲りを得意にしている自力選手。人情味のある競輪をしてくれるから、アスリート化している競輪界では貴重な存在。声を荒げたところを一度も見た事がないし、みんなが思っている、性格のままだ。57歳の独身男としては、あんな息子がいたら、どれだけ幸せな事か…。日本全国2段駆け愛好家のファンは、郡司から買った方が良い。そう言う僕自身も、番手捲りの車券は大好きなので買わせてもらう。展開が向いた時は鬼になるべきだ!
眞杉匠=競馬界の“世界の矢作調教師”が今年は、眞杉だと言っている。矢作先生は誰よりも競輪を愛して、誰よりも詳しいから、これに乗る手はある。余談になるが、矢作先生は、全国の競輪場で発売している、専門紙を全部知っていた。どこの競輪場なら○○新聞とか…。有名予想家の間でも、眞杉の動きがカギを握っている声が大きい。シンプルに自力勝負なのか、得意なヨコを応用するのか…。走りがアンチになっているだけで、人間性は変わっていない。本質は好青年のままだろう。競輪場に入った時も良い顔をしていたし、俺が勝ちますよ!と顔に書いてあった気がする。
岩本俊介=普通なら、岩本の脚質で3番手では勝てない。多分、意識して内を締めるだろうし、4角から踏み場はないはず。僕の車券戦術として、器用さがない選手の3番手は買わない。それだけ、3番手は重要だと思っている。だが、アオケイの長谷川編集長に言わせると、そうでないと言う。ヤマコウ氏が勝ったグランプリ。深谷が発進して浅井が番手捲り。その再現なら、可能性は十分ある。長谷川編集長も車券の金額の上げ下げが下手だけで、車券自体は下手ではない。勝負運だけの問題で、記事は上手い長谷川編集長に乗れば、大穴をゲット出来るかも。
清水裕友=メロン車券で6全全。こう買うファンもいるだろう。このレースで新山の後ろに入るか分からないが、単騎同士は自然と並んでいる可能性もある。新山の仕掛けに乗って、Vロードも一考したい。中団から先に仕掛けたら飲み込まれるだろうし、前のスピードを借りて、最後に届く仕掛けなら面白い。古性との仲の良さは、あまりにも有名だが、この先、10年は競輪界のド真ん中にいる選手。単騎好きなファンは買うべきだ。
北井佑季=元Jリーガーと言うだけで、チャラチャラしているイメージがあったが、無骨の男のままだ。詳しい北井の神髄は、当サイトのコラムで八角あすか記者が書いている(残念ながら老害記者は、Numberの記事の様な、文才のあるノンフィクションを書く能力がない)。改めて、今回思ったが、郡司も北井も背は大きくない。北井も慎太郎先生ぐらい、裸になれば凄い肉体美をしているのだろうが。主導権を取るだけのレースと思われているが、何が起こるか分からないのが競輪。新山が1人で飛んできて番手に嵌まり、郡司が誰かに絡まれていれば、優勝の目もあるだろう。
新山響平=普通、この位置の選手になれば、捲りに頼りたくなるが、一切ブレがない。横柄さとかも全くなく、走りも人間性もパーフェクト。記者として、競馬新聞の一面みたいに予想記事を書き、新山に本命を打てば、綺麗な内容になる。もし、僕がそう言う立場なら、新山を本命にするし、YouTubeの予想コーナーがあれば、真っ先に新山から車券を予想する。何のバックボーンもない新人選手が「単騎なら責任がないし、好きに走れる」と言えば、内心、こちらも「小僧、勘違いするな」と思ってしまう。ただ、新山が、もしこう言ってくれれば、本当、好きに走って下さい!と心の底から思える。どれだけ、北日本のラインに貢献してきたか分からないからだ。
脇本雄太=もちろん、本人も公言しているが、東京オリンピックの時がアスリートとして100%の完成形。その代償が大きく、極度の腰痛が出て、緩やかにピークアウト。ワッキーが弱くなったと言うより、周りのレベルが高くなっているだけとも言える。トレーニング方法の進化、体の使い方、メンタル面の強化、サプリなど色々な理由があるだろう。寺崎浩平や窓場千加頼に助けられた1年とも言えるが、この先の競輪人生を考えた時に、必ずプラスになる。昔みたいに2周先行での優勝を見てみたいが、今のレース形態からも厳しいだろう。過去、グランプリは単調なレースも多かったが、ワッキーに関して言えば、普段以上に仕掛けは早い。そこがワッキーの良さだ。僕の周りには、ワッキー大ファンの社長が多く、優勝してくれれば、ご祝儀はたんまり貰える。