日本初のホテル併設型競技場

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INTERVIEW前検インタビュー

2023.03.24

3月26日 玉野記念

◆今節のレース展望!

今年はスタートダッシュに失敗した松浦悠士だが、別府ウィナーズカップの優勝で蘇った。パワーでねじ伏せたと言うより、クレバーなレースで、豪華メンバーの競演だったが見事に勝ち切った。地元中国地区&自らのスポンサーでもあるチャリロトの民間包括委託場と言う事で、普段以上に気合も満点。同県町田太我や、中四国地区の若手を巧みにリードして4日間、人気に応える。

地元の岡山からも個性的な面々が揃っており、岩津裕介と柏野智典のダブルエースが若手機動型の山根将太、取鳥雄吾を盛り立てていく。取鳥雄吾は、昨年の記念はお帰りになってしまったが、直前のウィナーズカップは絶好調だった。2班だがスーパールーキーの太田海也の名前もあり、見せ場以上の走りに期待したい。直前のエジプトのネーションズカップでは、世界の強豪を相手にメダルを獲っている。また昨年7月に生まれ故郷の岡山に戻った隅田洋介も初めての地元記念でハッスルしそう。

ナショナルチームの選手が「漢字の競輪」をするようになったら無敵なのでは!? と昔からずっと思っていたが、今の新田祐大はまさにそんな感じ。ナショナルチームはすでに卒業しているが、天性のスーパーダッシュにヨコの動きが加わったニュースタイルは頼もしい限りで、今シリーズもタテヨコ斜めに暴れ回る。幸い、ウィナーズカップの落車も雨バンクで、軽傷で済んだようだ。新田とは「名コンビ」の佐藤慎太郎が連係パートナー。キレキレだった頃と比べて近況はやや物足りないが、そこは百戦錬磨のベテランだし経験値や気力でカバーする。

昨年は大活躍の1年だった荒井崇博もSS選手と同じくらいの存在感。今年は佐賀から長崎に移籍した記念すべき年で、「同県の後輩」となった山崎賢人とタッグを組んで上位進出を目指す。その山崎はナショナルチームの活動がメインでこの開催が今年の初戦になるが、今まで何度もこういう経験をしているので心配する必要はないか。

近畿地区は脇本雄太、古性優作の二強が不在で劣勢ムードだが、三谷竜生が復調しているのは明るい材料。熱く、激しい競輪が持ち味の稲川翔もそろそろ大きいところで結果を出したい。

関東地区も総大将の平原康多が不在で厳しい戦いが予想されるが、追加で入った坂井洋や、平原の後継者候補と言われる森田優弥が強気な攻めで引っ張っていく。吉澤純平、長島大介、神山拓弥といった中堅どころの選手もまだまだ元気で、格上の新田や松浦を相手にラインの結束力で抵抗する。

南関は売り出し中の北井佑季が追加で斡旋され、渡辺雄太と連係して決勝までは危なげなく勝ち上がるだろう。基本は徹底先行スタイルだが、最近は、捲りも覚えて戦法も広がっている。

◆地元選手チェック

まず地元選手のトップバッターは山根将太と月森亮輔で2レースに登場。山根将太は「昨年は記念の決勝に進出。脇本雄太さんとの対戦になったけど力不足を感じた。それから、もうワンランク上の選手になりたいと思っていたけど、記念の決勝には進めなかった。決勝とか大きな事は言えないので、まずは準決勝進出を目標にしたい。京王閣で落車したけど、打撲と擦過傷程度。体は大丈夫だけど、フレームが壊れたので、以前使っていた自転車を持ってきた」。番手の月森亮輔は「前回は2度目のG2のウィナーズカップ。二ヶ月、みっちり練習をやって行ったけど、全く通用しなかった。最終日まで走りたかったけど3日目でお帰り。山根君は良い先行をするので、下手なりにも番手の仕事をやりたい」。

4レースは伏兵の立場だが晝田宗一郎が打倒・高橋晋也を目論む。「地元記念は昨年に続き2度目で6着、2着、1着、3着だった。一次予選を失敗しているので、今年は勝ち上がる事が目標です。同期高橋晋也さんに負けない様に」。

6レースは世界の太田海也に、良い人ナンバーワンの三宅達也が連係策。太田海也は「今は伊豆を拠点にしていて、エジプトからは二日前に帰ってきました。時差ボケもないし、世界の強豪相手にメダルを取ったのは自信になりますね。鉄のパイプの練習は、あまりやれていないけど、地元記念だし結果を出さないと。昨年、山根将太さんが決勝に乗ったのを見て凄いと思ったし、僕も同じ光景をみたいですね」。番手の三宅達也は煩い事は言わないし、太田海也を好きに走らせる。「11場所前の玉野F1の準決で連係しているから2度目。その時は千切れて大失態。地元記念だし、恥ずかしい姿を見せない様に」。

8レースは生まれ故郷の岡山に戻った隅田洋介で「昨年のサマーナイトが地元初陣のレースだった。今は良い環境で走れているしストレスもない。サマーナイトは3着、5着、3着で最終日は中川誠一郎さんに、ぶん捲られた。2着が古性優作君だった。そんなに早駆けはないし、自分の行けるところから自力勝負」。

9レース徹底先行の町田太我に柏野智典、連仏康浩が番手、3番手回り。柏野智典は「僕は町田君との連係が一番多いのでは。いつも行ってくれるし有り難い。この年だし、気負いもないし自然体ですよ。抜く事より、まずは、しっかり援護をしたい」。ミドリ虫の異名がある連仏康浩は、大好きな6番車にならなかったが、緑色の髪型で、いつもの緑色の服装で登場。「最高の3番手ですね。地元記念は2、3回走っているけど、勝ち上がった記憶がない。ここはメンバー的に大チャンスだし、しっかり3着以内に入りたい」。

11レースは取鳥雄吾と岩津裕介が人気を集める。元々、一緒に練習をやっていた仲だし、気心は知れている。取鳥雄吾は「昨年の記念は大不振でお帰り。走りたくても走れない選手がいるし、内藤支部長から叱責された。ウィナーズカップの前に出稽古に行っている防府で猛練習。その成果が別府では出た感じですね。だけど、深谷さんに力負けのレースもあったし、超一流の選手とは脚力差もある。中3日だし、疲れを残さない様に仕上げてきた。後ろが岩津さんと言うのも大きいですね」。腰痛の持病があり点数を落としていた岩津裕介だが、岡山の顔として、復活気配。「前回の別府で、久々に雄吾とワンツーが決まった。お互い良い仕事が出来たし、あれは快心のレース。ウィナーズカップは補欠からの繰り上がりだったし、体調は今回の方が全然良い」。タイトルホルダーらしく、後輩にも厳しく接するのが岩津裕介の男らしいところだ。

◆初日特選インタビュー!

1佐藤慎太郎

 ウィナーズが終わってからはちょっとゆっくりしていました。だらっとしたり、気分転換で遊びに行ったり、そんな感じ。玉野は走りやすいバンクで好きなバンクのひとつ。お客さんとの距離が近いから応援が力になるよね。新田君。

2三谷 竜生

 今年に入ってからはしっかり結果を出せているし、このままの調子で走り続けていきたい。ここの記念は優勝もあるけど5年くらい前の話。あの時と今では雰囲気も違うし何とも言えません。自力。

3松浦 悠士

 調子が良くなくて結果が出ないのは自分でも納得ですけど、良くなっているのに結果が出ないとメンタルがやられるし、そういった意味でも前回の優勝はホッとしました。これで今シーズンはしっかり戦えるなって自信になりましたね。玉野はけっこう成績が良くて相性のいいバンク。地元の岡山の選手と一緒に盛り上げていきたい。自力自在。

4山崎 賢人

 ネーションズカップは1戦目も2戦目も思ったような結果を出すことができなかった。日本の競輪に参加するのは久々で今年初めて。走ってなさすぎてどうかなって気持ちもありますが、一戦一戦集中して頑張ります。自力。

5吉澤 純平

 前回の平は3日間自力で走って、反省点とかいろいろ見つかった。終わってここまでは少し空いたので、しっかり地元で練習してきました。単騎で自力。

6大塚健一郎

 先月の高知はGⅠの雰囲気や現状の力を知ることができて良い開催だった。ただ、着はまとめられたけど、1着が取れていないし、この先やることはいっぱいある。九州3番手。

7稲川  翔

 ウィナーズを振り返ると、肝心なところでダメだったなという感じ。自分はずっと脇本(雄太)君と一緒のステージで走るのを目標にしているし、それを考えるとまだまだ課題は山積みです。竜生君。

8荒井 崇博

 落車の怪我は肘の打撲と擦過傷くらい。ここまでは練習せずにケアだけやってきた。まずは1本走ってみてですね。賢人君。

9新田 祐大

 落車の怪我は特になかったです。擦過傷もなかったし、打撲が少しあったくらい。次の日にはもう普通でした。今年に入って常に絶好調ではないんですが、戦える状態では毎回参加できているし、上の方で戦い続けるレースはできているのかなと思います。自力。