INTERVIEW前検インタビュー

◆今節のレース展望！

　Ｆ１の７車のレースなら吉田有希がシリーズリーダーとみたい。Ｇの付くレースになると苦しんでいるが、前回の別府ウィナーズカプは２着、２着で勝ち上がり準決に進出。５８万円車券のアクシデントのあるレースで不発に終わったが、最終日は捲りで１着を取っている。基本は先行勝負だが、狙っての捲りも覚えてきた。番手は栃茨ラインで雨谷一樹。タテ型の選手であり、車間を切って、吉田有希をアシストする。

　四国ラインも強烈で太田竜馬は、玉野競輪場のバンクレコードホルダー。ややスランプ状態だが、走る度に良くなっている。太田竜馬のスーパーダッシュに離れる可能性もあるが、香川雄介は離れてからもリカバリー力がある。高知全日本選抜の勝ち上がりでも、そのケースがあった。

　九州は山田庸平が欠場となり伊藤颯馬が追加で入った。番手は園田匠だが、７車は苦手と公言している。まだ吉本卓仁が自力脚を残しており、伊藤颯馬、吉本卓仁、園田匠の並びも考えらえる。

　南関は根田空史が先導役を務めるが、この時期は花粉症に苦しんでいる。松谷秀幸と佐々木真也の兄弟弟子コンビが穴を出すかも。

　北日本ラインは斉藤登志信が前走の高知で優勝。菊地圭尚と共に木村弘の仕掛け次第。

注目の一人が神山雄一郎。９００勝にリーチが掛かってから、足踏み状態だが、ここで決めれば、俄然、玉野競輪場が注目される。

　Ａ級戦は地元の山本奨に期待したい。３場所前の地元戦は決勝５着だったが、特選２着と準決勝１着の内容が良かった。中四国の自力選手が手薄で今回は三日間、自力の番組になりそう。ハコを回るのは中四国ラインでタテ型の蓮井祐輝だ。追加配分だが関根健太郎の機動力も好勝負になる。荒沢貴史や小沼良もＳ級経験が長く、Ａ級戦は安定した差し脚を見せている。

　◆玉野記念決勝のレース後のコメント

小原太樹（優勝）

松浦君と自分が併走になりそうだったので、そこだけ凌がないとって思っていました。そこだけ凌げばどっちかは良い着を取れるので。もし番手を取られて渡邉君が差されたりしたら申し訳ないし、何とか死守しようと必死でした。最後は外に慎太郎さんが見えて半信半疑だったんですが、何とか1着でゴールできて良かったです。GIIIの優勝はこれで2回目。(最初は2018年の川崎で)あの初優勝も8番車だったので、レース前に流れが来てるかもって思っていました。ここで優勝したからといってこれからもやることは変わらないし、一戦一戦大事に走って、更に上を目指していきたい。

松浦悠士（２着）

森田君が降りてくるのも警戒していたけど、思った以上に降りてこられて、整うまでに時間がかかってしまった。それで渡邉君への対応も遅れてしまい、スイッチするしかない感じに…。最後はとにかく前を捕らえないとって踏んだんですけど届かなかったですね。感触的には今日が一番よかったんですけど、ダッシュの部分で遅れたところがあったので、そこは課題だなと改めて思いました。太田君は脚力的にも性格的にもトップになれる選手。競輪のタイトルだけじゃなくて、オリンピックや世界選でもメダルを獲れる器なので、今後もアドバイスをしたりアドバイスをもらったり一緒に成長していきたい。

佐藤慎太郎（３着）

優勝あったね。悔しい！ 展開を読み切れなかったのも悔しい！ もうワンテンポ早く(コースに)入れていれば…。あそこもう少し、コンマ2秒くらい早く入れていれば頭だったかな。それにしても森田はいい選手だね。敵のこととか自分の役割をよく分かっている。ファンになっちゃいそう(笑)。

渡辺雄太（４着）

僕らは車番も悪かったから、1回動いてから関東と西ラインがやり合ってくれればと考えていました。ドンピシャのタイミングで決まったと思ったけど、太田君のダッシュが強烈で出切るのに全部の力を使い果たしていました。もう一杯でした。昨日、今日と前を飲み込む事は出来ているから次に繋がります。

坂井洋（５着）

森田君のダッシュも強烈だったのに、太田君のダッシュがそれ以上でした。2周全開で踏んでいたのでキツい！ 森田君との連係もそうだけど、関東にはまだ『眞杉』って看板もありますから(笑)。これからみんなで力を合わせて連係出来れば。今日は太田君が強かった。

森田優弥（８着）

太田君が上に上ったら内から行く作戦で絶対に先行させないって気持ちで挑んでいました。出切れたと思って安心したのが悔しい。あそこでしたね…。

太田海也（９着）

昨日、失敗したので前受けから突っ張る作戦でした。僕にもっと併せる脚があれば…。森田さんを併せた後すぐに渡邉さんが来たので少し踏み遅れた。もっと力を付けないと。

◆Ａ級特選インタビュー

1番車 荒澤貴史

　着だけ見ればまとまっているけど、自分の中では良いのか悪いのか分からない(苦笑)。7車のレースはメンバーと展開が全てだからね。関東が2人いるなら自分は関根君へ。

2番車 小沼良

　今期は何とか走れていますね。A級もみんな強いし必死に食らいついています。ここは初連係の小池君を信頼して。

3番車 山本奨

　萱島さんまで付いてくれて3車になるのは大きいですね。追い込み選手に変わって2年くらいやっていたけど、前を任される番組が増えて、何となく動いていたら、自力選手に逆戻りしてしまった(笑)。自力自在に何でもやります。

4番車 萱島大介

　実戦復帰して2場所目だし、まだ万全とは言えません。走りながら戻していくしかないですね。決めずにやるか迷ったけど、山本君の3番手を回ります。

5番車 関根健太郎

　前回の決勝も前々回の決勝も人の後ろで、技術不足を露呈してしまった。番手捲りはなるべくしたくないんですが、引きつけすぎて行かれちゃ意味がないし、そのへんの対応力はこれから少しずつ磨いていきたい。自力。

6番車 小池千啓

　特選スタートは初めて。前回からここまで少し日にちが空いたので、感覚を取り戻す意味でも思い切ったレースをしたい。自力。

7番車 蓮井祐輝

　中四国ラインで山本君。いつ以来の連係になるのか、すぐには思い出せませんね。自力選手みたいな決まり手になっているのも全然知りませんでした。僕自身の調子はボチボチです。

◆Ｓ級特選インタビュー

1番車 園田匠

　斡旋がないからってだらける性格じゃないし、毎日ハードに乗り込んでいた。ただ1か月も空くことなんて滅多にないし、どれだけやれるか不安なところも正直ある。卓仁君には2人の時に任せているので自分が3番手。

2番車 吉田有希

　死に駆けで何も得ないレースをするくらいなら、捲りだろうがなんだろうがしっかり仕掛けて勝った方がいいと思う。前回の最終日は久々の1着でめっちゃ嬉しかった。今は暖かくなってきたので脚も気持ちも上向きです。自力。

3番車 香川雄介

　競走が続いているけど疲れはそこまで。それよりも花粉症の方がキツい。前回の佐世保はメンバーや展開を考えたらあれが精一杯。あれより良い着を取るのは無理(苦笑)。ここは回れる位置もないし単騎で決めずに。

4番車 雨谷一樹

　吉田君には今まで何度もお世話になっている。松谷さんも後ろを固めてくれるみたいだし、前も後ろも心強いですね。僕自身の感じは優勝した前回と同じかそれ以上だと思います。

5番車 伊藤颯馬

　僕の記憶が確かなら吉田君とは2戦2敗。ほぼほぼ2分戦みたいな感じだし、力勝負でどこまでというレースになりそう。急な追加で前回から日にちもないけど、練習はけっこうしてきました。

6番車 吉本卓仁

　園田さんがいいよって言ってくれたので颯馬君の番手。過去の連係は1回か2回。1回は確実に覚えていて、その時は競られて競り勝ったけど捲られちゃいました。今は月末の久留米記念を見据えて練習しているところです。

7番車 松谷秀幸

　番手が同期の雨谷君だから関東の後ろ。雨谷君じゃなきゃ自分でやったかもしれない。他地区のラインに付くのはあまりないので、勉強だと思って頑張ります。ちなみに前回の四日市は1年半振りの優勝。直線の長さと重馬場に助けられました。

◆地元選手チェック！

山根　泰道…今回は防府市営の開催だから、いつもより岡山の選手が少ないね。目標にする横内君とは今まで何度か走っています。今のこの成績では大きなことは言えないし、頑張りますだけで勘弁してください（苦笑）。とにかく離れて迷惑をかけないように。

山本　　奨…流れに身を任せて走っていたら、こんな決まり手になっていて、気が付いたら長い距離を踏めるようになっていた（笑）。自分の中でも強くなっているなって実感はあります。今の理想は先行できる追い込み選手。これからもっと脚力を磨いて、Ｓ級でも通用する選手になりたい。

黒田　　淳…前期だけで３回も落車して、１１月の落車は横突起を２本折る大怪我だった。最近になってようやく体のかたさも取れて、練習も出来るようになったので、ここからまた成績を上げていきたい。太田君はダッシュがある選手なので僕の好きなタイプ。細かい注文は何もないし全て任せます。

田中　和磨…広島の落車は鎖骨骨折。人生で初めての経験だったので、しっかり治して、しっかり練習しようと、普通の人より時間をかけて戻りました。復帰戦の小田原では着順よりも手応えがあったし、今回の地元戦も３日間自信を持って仕掛けたい。

柳谷　　崇…喉にある甲状腺からホルモンが出すぎていたみたいで、今年に入ってずっと良くなかったんですが、気が付いたら治っていました（笑）。今はもう普通の人間。違和感とか変なところも特にない。着だけ見ればボロボロですけど、点数以上の脚はあると思いますよ。