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INTERVIEW前検インタビュー

2024.01.01

1月4日ウィンチケットミッドナイト競輪(FⅡミッドナイト)

◆今節のレース展望

 初日特選は安藤直希の実質先行1車。初日が26歳のバースデーで師匠の武田哲二の御前レース。自然と気合も入り、ペース駆けに持ち込む。前期は92点あり、普通ならS級に昇格できる点数をキープしていたが、大垣ミッドの準決失格で、来期もA級のままだ。前期の最終戦の地元向日町は完全優勝を決めており、出来は問題ない。中2日の日程だが疲れはないだろう。師匠の武田哲二が予選回りで、初日特選は山田裕哉と加藤寛治の中部勢がアシストする。 

 清水裕友より天才肌と言われていたのが宮本隼輔。今期は無念のA級落ちだが、このままでは終われないだろう。今年は復活の年にしたいが、脚より気持ちが問題の選手だ。とにかくポテンシャルが高く、G1ホルダーになれる呼び声も高かった。 

 今野有樹と室井竜二の四国勢もS級下がりの選手。今野有樹は捲り屋で、ポツリ、ポツリと一発があった。A級戦なら、ダイナミックな仕掛けも見られそう。室井竜二は、渋いレーサー。今でこそ、優しい眼差しになったが、S級全盛時は人を寄せ付けない威圧感があった。林雄一に競られた経緯から、目標のいない林雄一と同乗して「林雄一のヨコ!」は明言だった。 

 予選では池部壮太が前回の小倉で優勝。その前の川崎もピンピンで勝ち上がっており、フロッグではない。甲斐俊祐も3場所前の松阪ミッドで完全Vと九州の大砲だ。トレチャンと呼ばれている泉谷元樹もチャレンジの若手相手に力勝負で勝っていた。競走得点は低いし、逆に狙い目だ。 

 チャレンジは123期の尾方祐仁と桜木雄太の争い。第3の評価が地元の龍野琳太郎。尾方祐仁は優勝も含めて、安定して決勝進出。桜木雄太は前回の別府で最後の最後で特別昇班に失敗。気持ちの切り替えもあり、ここから再スタート。地元の龍野琳太郎は、予選、準決は人気に応えたい。ベテラン勢では600勝レーサーの増成富夫、福岡の選手会支部長の古閑良介に注目したい。 

◆初日A級特選インタビュー

今野有樹

自力、自在に。久留米で落車したけど、骨は大丈夫だった。だけど、多少、肺辺りに痛みがある。宮本さんとも話して別線になった。前期もダメだったし、今期はS級の点数を取りたいですね。長い距離は厳しいけど、自在でなく、なるべく自力を出したい。 

山田裕哉

中部近畿で安藤君の番手へ。前期は失格があるからS級の点数を取れなかった。今期は、上の点数を取りたい。中6日だし練習と調整が半々。 

室井竜二

四国ラインで今野君の番手へ。S級に上がってから、一度もA級には落ちていない。だから、30年ぶりぐらいかな。俺は、たたき上げでなく、エリートだよ(笑)。前期は久留米記念の骨折で公傷だった。 

加藤寛治

中部近畿ラインの3番手。12月は4本走ったし、走りすぎ。持病の腰痛も酷いし、ベストの状態ではない。器具を持ち込んで、ケアしながら。 

安藤直希

自力。初日が26歳の誕生日だし1着を取りたいですね。ここは実質先行1車だけど油断しないで走りたい。前期は失格があるからS級の点数は取れなかった。まだ、S級で走るのは早いと言う事でしょう。今回は師匠の武田哲二さんも一緒。前回の準決は突っ張りの作戦だったけど、それが出来ず迷惑をかけた。今回一緒なら、そのリベンジはしたいですね。 

宮本隼輔

単騎で走る。最初は四国勢の後ろも考えたけど、こうなった。 

中園和剛

単騎で位置を決めずに。11月の中旬まで、S級の点数は確保できていた。だけど、そこで休んで点数を確保するのも…。そう言う競輪はやってこなかったので。1年前に大怪我をしたし、ここまで戻ってこれて良かった。怪我をして分かった事もあるし、ムダな時間ではなかった。200勝は達成したし、次は300勝を目指して。 

◆地元選手チェック

増成富夫

わしの酒好きは有名だけど、もう飲まん事にした(笑)。元々は悪い先輩達に薦められたから。もう、今年は本気で競輪をやって行こうと決めたので。53歳になり、それがやっと分かったよ。今期は良いけど、また7月になると強い新人が入ってくるから。幸い、白血病になったけど、それは大丈夫。今、627勝だけど、700勝は遠い道のりだね。

小野祐作

増成さんは先行のスペシャリストだから、お任せです。過去に何10回も連係はないけど、もちろん、いつもお世話になっている。実は新しくなってから玉野を走るのは2度目。誘導では、何回も走っているけど、レースは違うし、色々とかってが分からない。

龍野琳太郎

師匠は引退して、玉野競輪場で働いている岡野順一さん。チャリロトさんに、お世話になっていて、今日も門の当番をやっているようです。だから兄弟子は山本奨さん、山本直さん。練習もバンク中心で、いつも兄弟子達とやっています。前回の地元戦は2着、4着で決勝が4着だった。今回は、それ以上の成績を求めて。

野崎将史

九州の誰かを付けてもらえると思ったけど、自力の番組ですね。まあ、前回の高松の初日も3車なのでホームからカマシに行った。結果は本線に捲られたけど、3着に残っている。ああいう、じわじわした走りが持ち味なので。終わってからは1日だけ休んで、すぐに練習は始めた。いつも北川大成君と一緒の時は、彼が1着なので、嫌だな…。

山根泰道

11月から真面目に練習をやっているけど、全く進まない。トレーニング方法を変えてもダメ。どうやったら勝てるか教えて下さいよ。もちろん、年齢的な面もあるけど。前期も2班の点数は確保できたし、地元ぐらいは頑張りたい。

◆立川グランプリ、レース後の選手コメント

松浦悠士

ーー率直な今の気持ちは

松浦:(グランプリ出場は)5回目なので、良い緊張感で臨めました。この喜びは家族に最初に伝えたいですし、見に来てくれた師匠(脇田良雄)にも。賞金王(※)の実感は湧かないですが、ずっと目標にしてきたグランプリ優勝を決めることができて本当に嬉しいです。 (※)2023年賞金総額2億5270万7900円。また、通算取得賞金額が10億1568万6311円となり、10億円を突破。10億円到達は通算39人目、現役選手では21人目。

ーーレースをふり返って

松浦:スタートは深谷さんに入られて失敗してしまって反省。切り替えるには早いかなと思ったけど、優勝するにはあそこで切り替えないと、と思った。裕友には申し訳なかったと思っています。

 やっぱり新山君が駆ける展開になると思っていたし、踏み合いになってくれたら良いなっていうところはあったんですけど、「緩んでも仕掛けずにいよう。緩んでも我慢」と裕友とは話していた。

 脇本さんが叩いたら3番手にスイッチするという感じだったけど、新山君が突っ張るかもという可能性もあって、少し遅れたところを深谷さんに入られた形になってしまった。そこをもう少し早めに上手く切り替えられていたら、ワンツーだったかもしれないですね。

ーーそこは体が反応して切り替えた?

松浦:浮いたのが見えて、過去に待って失敗していることもあったので、「早めだけどゴメン」と思いながら切り替えさせてもらいました。

ーー優勝を確信したのは?

松浦:まずは深谷さんが近畿ラインをとらえられるのかどうかでした。そこにある程度、託していた部分もあったので、裕友から切り替えた後は「深谷さんが近畿ラインを飲み込んでくれれば自分にもチャンスがある」と思って踏み込みました。

ーー今年一年はどんな一年だったか

松浦:本当に苦しい一年だったので、最後に笑顔で終われて嬉しいです。今後は毎年、タイトルは欲しいですし、今年は裕友が前で頑張ってくれたので「今後は裕友の助けになれるように」っていう思いもあります。まだまだ自分自身も未熟なところがあるので、中四国の先輩、後輩たちにしっかりと恩返しできるような選手になりたいです。

 もちろん『グランドスラム』は選手としての目標の一つでもあるし、あとGIタイトルを3つ(全日本選抜、高松宮記念杯、寛仁親王牌)、共同通信社杯(GII)も獲れたら一番良いですし、そこを視野に入れて頑張っていきたいです。

ーー来年一年間、袖を通す『1番車・チャンピオンユニフォーム』について

松浦:どうでしょう。スタートをお願いされることが多いと思うので、体を痛めないように頑張りたいと思います(笑い)。

 自分自身、もっともっと成長できると思っている。年明け一発目は大宮記念ですね、体調管理をしっかりして頑張りたいと思います。

ーーご褒美のスイーツは

松浦:深谷さんが「帰りに食べて」とチョコレートをくれたので、味わって食べたいと思います!(笑顔)

深谷知広

仕掛けの位置もタイミングも良かったし勝てなかったのは力不足。初手の位置は新山じゃなくてもまず前受けの3番手がいいなと思っていました。単騎が後ろで固まるのはダメだと思ったので。2角の仕掛けはみんなが行きたい場所。前にいられた分、駆けやすくなったしやれることはできました。

◆眞杉匠

清水さんが降りたところが効いたですね。あれが無ければいい勝負ができたと思うし悔しかった。ラインがあればホームで行こうとも思いましたけどね、単騎だったし単騎で優勝を狙った結果なので…。また来年も気を引き締めて頑張ります。

◆古性優作

初手は後ろからという感じだった。脇本さんは強かったし、自分の力不足もあった。深谷さんが3角で来れば止める事が出来たけど、ズレてくる感じで対応できなかった。大きな波を作れたら結果は違ったと思う。来年は脇本さんと2人で、タイトルを総なめにしたい。

◆山口拳矢

声援が凄く、轟音だった。やはり、ヤンググランプリとは違う。フリーの立場でいたかったので、あの位置になった。脇本さんの3番手にいたりすると、古性さんの動きが気になったりするので。2角で内に行ければ面白かったけど、清水さんの動きを見てしまった。迷いもレースに出たが、強引にでも突っ込もうと思っていたし、リミッターは切っていた。

◆新山響平

魅せるレースだけなら、100%の力で脇本さんを突っ張った。だけど、優勝も意識していたし、3番手に収まることも頭にあった。慎太郎さんに入れてもらったけど余力はなかった。普段のレースの積み重ねが大切だし、来年1年も先行を基本に戦い、グランプリの大舞台に戻ってきたい。

◆佐藤慎太郎

響平のスタイルで走ってくれた。あれだけ、本気でワッキーが来たし、出させても良かったかな。そういう話はしてあったから、迎え入れた。基本的に俺の脚が足りない。(お得意のフレーズと逆で)もう、限界だよ(大笑い)。そういう気持ちは心の片隅にあるけど、自分で決めることではないからね。

◆脇本雄太

やることはやったし、納得のレース。だけど結果が伴わなかった。出るまでに脚を使ったし、風もかなり出てきたので。

◆清水裕友

前にいた深谷さんをアテにするより、自分で行った方が良いと思った。そうしたら丁度タイミングが合ってしまった。もっと待つか、もっと早めの方が結果的に良かった。もちろん、松浦さんが優勝したことは凄く嬉しい。だけど、俺がいても、いなくても関係なかったのでは(苦笑)。